しわに使うレチノールは、ドラッグストアで買えるものと、クリニックで出るものでは立場がまったく違った。

この記事は、公式ページと添付文書を読んで整理した調査ノートです。レチノールを使った記録は、ここには書きません。

市販のレチノールは医薬部外品で、しわ改善が認められている

資生堂のエリクシールは、「純粋レチノール」を医薬部外品のしわ改善有効成分として認可されたレチノールと説明しています(資生堂の商品ページ、2026年10月13日に確認)。販売名は「クリーム ba」で、15gが参考小売価格6,600円(税込)です。

使い方にも条件があります。初めての人は最初の2週間、2〜3日おきの夜だけ。次の2週間は毎夜にして、その後に朝晩へ進めます。まぶたへの使用は控え、朝に使うなら紫外線対策を重ねる、と書かれています。

市販レチノールの使い方の話

処方される側のレチノイドは、承認された効能が「ニキビ」だった

処方で使われるレチノイドの代表がアダパレンです。レチノールそのものではなく、同じ仲間の薬です。PMDAの添付文書(アダパレンゲル0.1%の添付文書)では、処方せん医薬品で、効能又は効果は「尋常性ざ瘡」と書かれています。

副作用の欄を見て、思っていたより強いなと感じました。皮膚乾燥が56.1%、皮膚剥脱が33.5%、紅斑が21.9%。妊婦または妊娠している可能性のある女性は禁忌です。使い始めに赤みや皮むけが出る前提の薬、ということです。

アダパレンは日本皮膚科学会の尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023でも、ニキビの治療として複数の項目で取り上げられています。しわの項目としてではありません。

しわ目的の処方は、この添付文書にない使い方になる

アダパレンの添付文書の効能にしわは入っていません。つまり、しわのために処方されるなら、その薬の承認された使い方とは別の話になります。保険が使えるのか自費なのかは、今回、一次情報で確認できませんでした。

トレチノインも同じです。国内でどう扱われているかを、承認情報で確認できていません。ここは憶測で書かず、クリニックで直接聞く項目にします。

個人輸入で済ませない理由

厚生労働省は、日本で承認されていない海外医薬品について、品質・有効性・安全性が日本と同じ水準で確認されていないことがあると説明しています(あやしいヤクブツ連絡ネット)。偽造品の可能性もあり、重大な健康被害が出ても医薬品の救済制度の対象になりません。

自己判断で使うと重大な健康被害のおそれがある医薬品は、数量にかかわらず、医師の処方が確認できない限り個人輸入が認められていません。通販で安く買える話と、安全に使える話は別です。

市販の入口として選んだ商品と、向く人

比較の軸として、エリクシール レチノパワー リンクルクリーム ba S 15gを選びました。医薬部外品で、しわ改善の有効成分が公式に説明されていて、容量が15gの小さめサイズだからです。向くのは、まず医薬部外品の範囲で試したい人。刺激を感じやすい人や肌状態が不安定な時期は合わない場合があります。僕は使っていないので、使用感は書きません。効果には個人差があります。

クリニックで聞くこと

調べた内容から、予約前に確認したい項目をまとめます。

  • 処方される薬の名前と、国内で承認されている効能は何か
  • 保険診療か自費か、費用の内訳はいくらか
  • 赤み・皮むけなど副作用の出方と、出たときの対応
  • 妊娠の可能性がある場合や、他のレチノール製品との併用の可否
  • 紫外線対策を含めた毎日の使い方

次に調べるのは、トレチノインの国内での扱いです。承認情報を確認できてから、別の記事にします。気になる場合は、医師に相談してから判断してください。