正直、美容液って「なんか効きそうな高いやつ」くらいの認識でした。私は今年40歳。少し前まで、顔に塗るものは風呂上がりの化粧水ひとつだけ。それも手のひらでバシャッと、適当に。

なのにこの前、他人が撮った自分の写真を見て固まったんです。頬に、日焼けとはちょっと違うぼんやりした影。笑ってないのに眉間に残る線。しかも若い頃のニキビ跡が、当時より今のほうが目立って見える。

それで慌てて調べ始めて、最初に分かったことがあります。美容液選びって「ランキング1位を買う」ゲームじゃない。「自分の悩みに成分を合わせる」ゲームなんです。ここを知らずに買うと、けっこうな金額が静かに溶けます。

そもそも美容液って、化粧水と何が違うの?

私が最初につまずいたのがここでした。化粧水を塗ってるんだから、美容液っていらなくない? と本気で思っていたんです。

ざっくり言うと、役割が違います。化粧水は水分を届けて土台を整える係。美容液は、狙った悩みに効かせたい成分を、濃いめに届ける係です。乳液やクリームは、そのあと蓋をする係。

  • 化粧水=うるおいの土台づくり(広く浅く)
  • 美容液=悩みへのピンポイント(狭く深く)
  • 乳液・クリーム=逃がさないための蓋

つまり美容液は「全部入りの万能薬」じゃなくて「一点突破の道具」。だから、道具を選ぶ前に自分の悩みを1つに絞る必要があるんですよね。……ただ、多くの人(私を含む)はここで欲が出ます。

美容液のボトルを手に取る男性
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シミ・くすみが気になるなら、まずビタミンC

40代男性の「なんか顔が疲れて見える」の正体は、けっこうな確率でシミとくすみだと思っています。私の頬の影も、たぶんこれ。

ここで定番になるのがビタミンC系です。メラニンの生成を抑える方向にはたらく成分で、医薬部外品では「アスコルビン酸」やその誘導体として配合されています。皮脂の多い男性の肌とも相性がいいと言われる、入り口としてわかりやすい選択肢。

ただし盛らずに正直に言うと、すでにできた濃いシミが塗るだけで消えるわけではありません。効果の出方には個人差がありますし、輪郭のはっきりしたシミや頬に左右対称で広がるタイプは、医療の領域の話になることもあります。数か月使って変化がないなら、皮膚科で一度診てもらったほうが早いです。

それと、ひとつ落とし穴があって。ビタミンC系は使い方によっては乾燥を感じやすいんです。

毛穴とニキビ跡には、ナイアシンアミドという地味な優等生

調べていて「なんだこの万能感」と思ったのがナイアシンアミド。ビタミンB3の仲間で、日本では美白(メラニンの生成を抑えてシミ・そばかすを防ぐ)とシワ改善、両方の有効成分として認められている数少ない成分です。

派手さはありません。塗った瞬間ピリッとくるような刺激も少なめで、比較的いろんな肌質が使いやすいとされています。だからこそ、赤みが出やすい人や、ヒゲ剃りで肌を削っている自覚がある人には現実的な候補になります。

  • ビタミンC系=シミ・くすみ・皮脂まわりが気になる人
  • ナイアシンアミド=毛穴のざらつき、ニキビ跡の色ムラ、刺激が不安な人
  • レチノール=ハリのなさ、目元や口元の線が気になる人

ちなみにニキビ跡は種類で話がまったく変わります。赤みや茶色い色ムラなら化粧品でも付き合っていけますが、クレーターのような凹凸は、正直スキンケアの守備範囲を超えています。ここは早めに割り切ったほうがいいところ。

シワ・ハリのレチノール。ただし「いきなり毎晩」は事故ります

レチノール(ビタミンA誘導体)は、シワ改善の有効成分として広く使われています。効かせにいく成分、というイメージで合っていると思います。

問題は、慣らし方を知らずに使うと肌がめくれること。赤くなる、皮がむける、ヒリつく。使い始めにこうした反応が出て、驚いて一発でやめる人が多いそうです。私も最初は「そんな怖いもの塗るの?」とビビりました。

なので順番が大事です。夜だけ、週2回、少量から。慣れてきたら回数を増やす。日中の紫外線対策はセットで必須。ヒゲ剃り直後の肌に重ねるのも避けたいところです。強い刺激やしみるような症状が続く場合は、我慢せず使用を中止して医師に相談してください。

要するに、レチノールは「一番強いから最初に買うもの」ではなく「土台ができてから足すもの」。じゃあ最初の1本は何なのか、という話です。

洗面所でスキンケアをする男性
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40歳の私が「最初の1本」に選ぶなら

美容を始めたばかりの立場で言うと、1本目に1万円クラスを買うのはおすすめしません。理由は単純で、続くかどうかがまだ分からないから。私はAGA治療もこれから始めようとしているところで、そっちにもお金がかかると分かっているので、なおさら慎重になります。

だから最初は「悩みがはっきりしていて、値段で挫折しないもの」から入るのが現実的だと思っています。私がシミ・くすみ枠の入り口として候補に挙げているのが、ロート製薬の「メラノCC 薬用しみ集中対策 美容液 20mL」。ピュアビタミンCを配合した医薬部外品で、千円台で買える定番です。私はまだ使い始めていませんが、狙いがシミ・そばかす予防にはっきり振ってあり、続けられる価格という点が、1本目として分かりやすい。

向くのは、皮脂が多めでシミやくすみが気になる人。逆に、肌が敏感でヒリつきやすい自覚がある人は、いきなり顔全体ではなく少量から試してください。柑橘系の香りが苦手な人にも好みが分かれます。合わないと感じたら続けない、これが一番大事です。

買う前に知っておきたい、ありがちな失敗3つ

調べる過程で、自分がやらかしそうだったことを3つ挙げておきます。ここ、メモしといてください。

  • 同時に何本も始める:肌が荒れたとき、どれが原因か永遠に分からなくなります。新しいものは1つずつ
  • 2週間で判断する:肌の入れ替わりを考えると、判断は最低でも1〜2か月見てから
  • 日焼け止めを省く:シミ対策の美容液を塗って昼に無防備、はアクセルとブレーキの同時踏みです

あと地味に効くのが、置き場所。洗面台の見える位置に出しておくだけで、続く確率が体感でぜんぜん違います。棚の奥にしまった瞬間、そのケアは終わります。

まとめ

メンズ美容液のおすすめを探すとき、いちばん近道なのは商品名より先に「自分の悩みは何番か」を決めることでした。シミ・くすみならビタミンC。毛穴やニキビ跡の色ムラならナイアシンアミド。ハリや線ならレチノールを、慣らしながら。

そして1本目は、高さより続けやすさで選ぶ。40歳から始める側としては、これが一番損をしない順番だと感じています。効果の出方には個人差がありますし、赤み・かゆみ・痛みが出たときは自己判断で続けず、皮膚科で相談してください。

何もしない顔と、月に千円ちょっとで手を打った顔。5年後にどれだけ差が出るかは、正直まだ分かりません。ただ、確かめる側に回るほうが面白いなと思っています。